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現在の研修生からの声

仁木 敏之

私は卒後5年目の後期研修医として循環器内科に所属しています。 スーパーローテート元年の年で、私は初期研修の1年目を関連病院で、2年目を大学病院で研修しました。
自分でも経験のあることなので容易に想像がつくのですが、これから医師として初期研修あるいは後期研修を始める方にとっては「研修の環境」こそが一番関心のある事なのではないでしょうか?自分の将来を見据えた時に、どういう進路を選択すべきか?
大学病院・市中病院どちらも経験した身として感じた事を述べたいと思います。

背伸びをしない

研修機関として大学病院を選ぶ事のメリットの一つに、「一症例を大事にできる」ということが挙げられると思います。
医師免許を取りたての頃には、兎にも角にも手技を身に付ける事で頭の中がいっぱいになりがちです。 ただただ数をこなす事が上達の秘訣であるというのも一理あるかもしれませんが、私はそうは思いません。 初めの一歩こそ大切に、自分の頭でじっくりと考えて計画し、実行する。大学病院、殊に当循環器内科はその環境が備わっています。

最初は誰でも人に教わる

また症例自体にじっくりと向き合えることも大学病院の魅力の一つです。雑務で忙殺されることなく、自分の受け持った症例に集中することができます。 中身の濃い研修の中で、診療の基本を身に付けることができる訳です。しかし何も武器を持たない我々にとって、一人で考え、診療する事ほど自分にとって、そして何より患者さんにとって不利益な事はありません。
その点で、カンファレンスや先輩医師との会話から得られるアドバイスを基に、患者さんへ最良の治療を提供しうる力を養える環境は、研修医にとって非常に安心できるものです。 毎日それぞれの分野のエキスパートの先生やある程度学年の近い先輩医師と接していると、本当に大事に育ててくれているんだ、といったことが実感できます。

雰囲気も大事!

医師は一生涯の仕事です。スタートに当たる研修を積んでいくにあたり、日々の生活が楽しくなければ長続きもしません。 当循環器内科では、いつも和気藹藹とした中で日常診療が行われています。
“仕事はいつも真剣勝負!楽しむときは全力で楽しむ!“事を大事にして、今日も教室で笑い声が絶えません。

以上、簡単ですが現在も研修中の私が感じている事を述べてみました。 将来の為の土台を身に付ける上で、これほど適した環境はないと思っています。
現に今までの多くの先輩は大学病院を拠点にして色んな事を身につけている筈です。循環器内科に興味がある方はもちろん、最適な環境で研修がしたい方も是非見学にお越し下さい。

楠瀬 賢也

平成16年卒業の私は、研修医制度が開始される年でした。様々な選択肢の中から悩んだ結果、徳島大学病院の研修プログラムを選び、1年目は徳島大学病院、2年目は一般病院で内科を中心に研修をしました。そして3年目以降、2年目の一般病院でそのまま働くという選択肢もあったのですが、実際には3年目から徳島大学病院の循環器内科で働くことを選択しました。

そして平成18年4月に入局してから、検査手技および治療について自分の希望する分野を中心に研修をさせてもらっています。入局当初より心カテーテル検査には助手および術者として参加し、心臓MRI、心筋シンチグラム検査など他のモダリティでの心機能評価についてもたずさわっています。心エコー図法は特に興味ある分野ですが、超音波センターのスタッフの協力の下、充実した研修が行えています。

この2年間で幾つもの症例報告をするほどに豊富な症例を経験させてもらっていて、一つ一つ乗り越えていく毎日でしたが、次第に重症の症例でも、指導して頂く先生の手助けのもと対応していけるようになってきた自分に気がつき、ここで研修して良かったなぁと実感しました。

医局員の希望を出来る限りかなえようとしてくれる点も、徳島大学病院循環器内科の良いところです。私の場合、心エコー法についての研究を進めるうちに様々な学会にも出させて頂きました。当初は発表当日に寝込んでしまう程の緊張を感じていましたが、次第に経験をつむことができ、先日国際学会で若手研究者論文賞の1st prizeを受賞できました。これらも丁寧に指導して頂いた先生方および徳島大学心エコーグループの伝統があってのことだと感じています。さらに平成20年4月より佐田政隆教授が赴任されました。臨床・研究・教育の全てにおけるさらなる躍進に向け、教室には活気があふれています。

また、循環器内科というと忙しくて大変な職場というイメージが強いと思いますが、仕事をしてみると思ったよりも自分の時間を取る余裕があり、仕事以外でも充実した生活を送ることができています。
心臓病や循環器内科に少しでも興味のある方は是非一度見学にお越しください。

坂東 美佳(卒後臨床研修センター)

徳島大学病院循環器内科での初期研修

徳島大学卒後、研修医1年目の坂東と申します。この4月から医師としての道を歩き始めるに当たり、学生時代から興味のあった循環器内科で2009年4月~6月の間、研修をさせていただきました。非常に充実した日々を過ごすことができ、終わってみると、あっという間の3ヶ月間でもっと長く研修したいと思ったぐらいでした。
循環器内科での初期研修の特徴ですが、以下の点が挙げられます。

色々な症例をみれる!

大学病院での研修というと、common diseaseはみれない・・・というイメージがあるかと思いますが、全くそんなことはなく、様々な症例を経験することができました。虚血性疾患(狭心症、心筋梗塞)、不整脈(アブレーション、ペースメーカー、ICD植込等)、心筋症・心膜炎、弁膜症・・・。検査入院のため数日で退院する症例から慢性心不全で何ヶ月も入院する症例まで多岐にわたります。またそれぞれの症例で高血圧、糖尿病等の合併症もあり、その診断・治療も考慮し、全身をみることができ、一つ一つの症例が非常に勉強になりました。

心臓カテーテル検査、心エコー等の検査にどんどん参加できる!

カテーテル検査に関しては準備から始まり、穿刺からカテーテル操作、造影までさせていただきました。カテーテル検査は実際にやってみることで、どんどん面白さがわかり、内科医の行うことができる数少ない外科に近い治療であり大変魅力的だと感じます。
心エコーについては自分でまず一通り全部みて先生にチェックしてもらうため、段階的に上達していくことができます。病棟内ポータブルエコーで担当患者さんをみるのはもちろん、超音波センターでは頚動脈・下肢静脈エコーまで教えてもらうことができる上、他科を回っている時でも関係なく立ち寄ることができ、非常に恵まれた環境にあります。

カンファレンス、症例報告を通じ、しっかり勉強できる!

週一回のカンファレンスに際しては、わかりやすく発表できるよう努めることでプレゼンテーション能力を磨くことができます。
また、事前に先生方と入念に打ち合わせを行ない、県内外の学会、講演会等で症例報告の機会を与えていただき、将来のためにも大変良い経験になっていると実感しています。

アットホームな雰囲気

気さくに話しかけてくださる先生方ばかりで、医局全体の雰囲気が和気藹藹と明るいことに加え、仕事に関しては真剣で熱い指導を受けることができます。ちなみに今年からは阿波踊りに『ハート連』として参加する予定で今から楽しみです。

以上、私が初期研修で感じた循環器内科の印象です。決して楽な研修ではないですが、非常にやりがいのある充実した研修生活を送ることができます。興味のある方はぜひ循環器内科に研修に回られることをお勧めします!

山崎 宙(卒後臨床研修センター)

循環器内科での研修を終えて

はじめまして。徳島大学病院初期臨床研修医1年目の山崎と申します。医師としてのスタートを徳島大学病院循環器内科で切らしていただき、4月から7月までの4ヶ月間研修させていただきました。
今回、縁があって循環器内科での研修について感想を書かせていただくことになりました。稚拙な文章ではございますが、最後まで読んでいただければ幸いです。

私は徳島県出身でも、徳島大学卒業でもなく、学生時代に見学させていただいたことはありましたが、ほとんど何も分からない状態で完全アウェーの徳島大学に乗りこんできました。 ですから、病院自体のシステム、例えば電子カルテの使い方なども全くと言って良いほど理解できていないし、周りの先生のキャラクターはもちろん、名前すら数人しか知らない状態で研修を始めました。
どこの病院でも循環器内科は、内科の中はもちろん、病院全体を見ても忙しい科の一つに挙げられると思います。徳島大学病院でもそれに違わず、やはり忙しい科の一つに挙げられると思います。 そんな科を右も左もわからない状態で研修し始めたわけですから、大変じゃなかったと言えば嘘になります。 でも、何も分からない状態で精一杯研修させていただいたおかげで色々と学ぶことも多かったですし、循環器内科としての考え方も少しは身に付いたと思っています。

私たち研修医の主な仕事は病棟業務、カテーテル検査、心エコー検査の3つになります。
病棟業務は、担当する患者数や疾患は病院ごとによって違っても、実際にやることなんてどこも大差はないと思います。主な仕事は患者の診察、検査や処方のオーダー、ムンテラ、文章作成くらいです。慣れるまではやっぱり大変でしたが、慣れてしまえばある程度まではこなせてしまいます。
まぁ、病棟の仕事もわからない研修2日目でICUの患者を当てられた日には泣きそうにもなりましたし、重症患者や検査を進めていかないといけない患者など手のかかる患者を10人担当した日には回しきれなくもなりましたけど。

基本的には最初の1ヶ月くらいは先生の指示を請いながら検査や処方のオーダーをしていました。でも、1ヶ月くらいたったある日、「先生はassessment and planの割には実行しないよね」と指導医に言われ、その日からは必死に考えて自分でオーダーするようになりました。もちろん、指導医の先生は適宜フォロー、指導してくれますし、ディスカッションをすれば私の意見を認めてくれることもあります。そのような指導をしてくださったおかげで色々と学ぶことができたと思っています。
指導医以外の先生も病棟でオタオタ困っていれば声をかけてくださり、相談に乗ってくださったり、指導してくださったりしました。こういう環境で研修を始められたのは本当に良かったと思っています。

木曜日にはカンファレンス、回診があるため、基本的に検査はありませんが、その他の日 は毎日カテーテル検査、心エコー検査があります。よって、単純に考えればわかるように、週 に2回カテーテル検査の日があり、2回心エコーの日があります。
カテーテル検査は、最初の頃は何もできないので、まずは準備をすることから始まり、検査、治療中はほとんど見学という感じでしたが、次第にフレーミングを任されるようになり、穿刺させていただくようになり、右心カテをやらせていただくようになり、最終的には検査まではやらせていただきました。正直に言って、カテーテル検査は検査中に動いた分だけ学ぶことが 多くなるし、楽しめると思います。なので、自分の症例がないカテーテル検査の日はテンションが相当下がりました。でも、人がやっているのを見るのも勉強ですし、外でモニターを見ながら所見を付けていくのも大変勉強になります。放射線を浴びた日の疲労感はそうでない日に比べたら強いですが、それでも今の循環器内科のメインの手技には魅かれるものがありました。

心エコー検査は、手取り足とりで教えてもらうというより、1回指導していただいた後は経験を 積んで自ら上達していくように努力するという感じでした。最初は自分の患者だけ検査して、先 生にチェックしていただいて、あまりの画像のきれいさの違いに落胆する日々でした。次第にとれるようになってくると、入院患者をとらせてもらえるようになり、外来患者をとらせてもらえる ようになり、最終的には患者を振られるようになりました。「じゃあ、先生、この患者さんとって」 と言われた時の「俺って少しは認めてもらえるようになった」感は今でも忘れません。ちなみ に、患者さんを振っているのは超音波センター専属の看護師さんですけど。

仕事はそんな感じで4ヶ月間頑張ってきました。稚拙な文章でわかったような、全然わからない内容でしたが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。 大変なこともありましたが、充実した4ヶ月の研修でした。正直、このまま研修を続けたいという思いもありますが、他にも学ばなければいけないこともありますし、今後は違う科で研修してきます。
ちなみに、オフに関してはここでは話せないほど楽しいことがありました。詳しいことは個人的に話させていただきたいと思います。

2009年8月6日 研修医ルームにて


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