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2025年度
AHA2025
2025.11.6-9 in ニューオリンズ
学会紀行:AH2025
医員 大櫛 祐一郎

2025年11月6日~9日にニューオーリンズで開催されたAHA2025に参加してきました。私が入局した年に佐田教授のご厚意で同行させていただいたAHAも同じニューオーリンズで、約9年ぶりの訪問となりました。山田先生をはじめエコーチームの先輩方に連れて行っていただいたバーボンストリートは当時と雰囲気が変わり、路上ではジャズではなくクラブミュージックをバックに若者たちが踊っていて、時代の流れを感じました。

 今回は、エコーチームの高橋智紀先生と山口夏美さんと3人で出張しました。今年の7月までアメリカに留学していたものの、日本に帰国してからはオンライン英会話も月額費だけ払い続けている状態で、すっかり英語を話す機会が減っていました。しかし、現在絶賛英語勉強中の高橋先生と一緒だったこともあり、強い安心感がありました。

 今回の私の演題は、クリーブランドクリニック留学中にまとめた研究です。重症MACを伴う重症僧帽弁狭窄症患者において、右室–肺動脈カップリングを示す指標であるTAPSE/PASPが予後に強く影響することを示した内容になります。重症の心疾患症例が多数集まるクリーブランドクリニックだからこそできる研究であり、このような研究に取り組む機会をいただけたことに改めて感謝の気持ちでいっぱいです。

 ニューオーリンズ周辺は湿原地帯で、野生のワニが生息していることでも有名です。普段からワニのショート動画をつい見てしまうワニ好きなので、ぜひ行ってみたいとお願いし、3人の発表が無い日にワニツアーに参加しました。小さなエアボートに乗り込み、ガイドさんの説明を聞きながら細い川を進んでいきました。餌やりでは、動画のように鳥の生肉でも投げ入れるのかと思いきや、まさかのマシュマロでおびき寄せており、マシュマロをくちゃくちゃと食べるワニの姿には少し戸惑いを覚えました。体長10 cmほどのワニの赤ちゃんたちを見ることもでき、その後はエアボートで湿原地帯を一気に滑走し、とても爽快な体験でした。

 久しぶりのニューオーリンズでのAHAは、入局当時の自分を振り返る良い機会にもなりました。当時は右も左もわからないフレッシュな状態で、先輩方が世界の舞台で活躍されている姿をキラキラした目で見ていたのをよく覚えています。気がつけば自分も年を重ね、今度は後輩たちにそうした経験の場を提供していく立場になりつつあるのだと実感しました。また、ホテルでは高橋先生、山口さんと新しい研究テーマについて夜遅くまで語り合う時間もあり、日常の忙しさから少し離れてじっくりディスカッションできる貴重な機会となりました。こうした余白の時間が、今後の研究や臨床のアイデアにつながっていくのだと改めて感じました。

 最後になりましたが、帰国早々にもかかわらず、このような長期の出張を快くお許しくださった佐田教授ならびに循環器内科の先生方に、心より御礼申し上げます。来年は、徳島大学病院での研究成果を世界に発信できるよう、1日1日を大切にしながら努力を続けてまいりたいと思います。



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